論文レビュー合宿も明日で終わりです.
知識が膨大に詰め込まれていく感じで,有意義ですねぇ.
なんてったって一人で3日で25本も論文読むんですもん.
そんな論文レビュー合宿でおもしろかった論文を紹介しようと思いまして,本日は
CusorCamouflage
という論文を紹介したいと思います.
上の動画はCursolCamouflageのPVです.
コンピュータグラフィックのアカデミー賞とも言われるSIGGRAPH ASIA2012で採択されてました.
CursolCamouflageは,盗み見攻撃を防ぐための新しい個人認証システムのUIデザインです.
動画にあるように,大量のダミーカーソルが画面を縦横無尽に埋め尽くし,本物のカーソルの位置を隠しているというシステムです.
「これって,使ってる認証者本人も分からなくなるんじゃないの?」
「いや,言うて入力のタイミング合わせてよく観察して見たら本物わかるやろ笑」
と思いますよね?
まずは一番上のPVを見て,一度は答えを確認せずに,本物のカーソルを見つけ出せたかやってみてください.
まぁ,僕には不可能でした.
次に,認証者本人は分かるの?という問題ですが,
本人は分かるそうです.
驚きですね.いや本当に.
理由としては,以下に挙げられるものがあります.
・カーソルの操作感による「動き」を知覚する人間の能力が,他の「動き」のノイズを”知覚レベル”で除去している.
ポイントは「”知覚レベル”で本物のカーソルを理解できている」という点です.
ここでいう”知覚レベル”の理解とは,「見ている」だけで,頭を全く使わないで理解できるということです.
僕は個人認証システム開発の研究を専門でしている者ですが,生体認証以外でこんなにユーザーの負担が小さいシステムは全くと言って良いほどにないです!!
驚きです!!
さらに,このCursolCamouflageは論文では数字入力で実装してますが,数字入力以外の様々な入力システムにも応用可能です.
応用性に大変富んでいるのです!
すごいなぁ.うらやましいなぁ.
僕の研究も特許申請終われば紹介したのですが,CursolCamouflageは本当におもしろくて良いシステムでした!!
今後も論文合宿で大量に読んだ論文を,少しづつになりますが紹介していきたいと思います.