werry-chanの日記.料理とエンジニアリング

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収束半径決定定理

今回は複素級数の収束半径決定定理

すなわち

  1.  \lim_{n\to \infty}|c_n|^{\frac{1}{n}}=\frac{1}{R}   "コーシー・アダマールの公式" 
  2. \lim_{n\to \infty}|\frac{c_{n+1}}{c_n}|=\frac{1}{R}    ”ダランベールの公式”

を証明します.

 

以下"コーシー・アダマールの公式"の証明↓

\lim_{n\to \infty}|c_n (z-a)^n|^{\frac{1}{n}}=\lim_{n\to\infty}|c_n|^{\frac{1}{n}}|z-a|=\frac{|z-a|}{R}

まず\frac{|z-a|}{R}\langle 1では,

|c_n(z-a)^n|\langle M^n

この定数MはM<1となる.

この時,級数定理

\sum_{n=0}^{\infty}z_nにおいて,

|z_n|\leq M_nとなるM=\sum_{n=0}^{\infty}M_nが存在すれば,

\sum_{n=0}^{\infty}z_nは絶対収束し,\sum_{n=0}^{\infty}M_n\sum_{n=0}^{\infty}z_nの優級数という.

より,M^nが優級数となり\sum_n^{\infty}M^nは収束する.上の公式に当てはめるならM=\frac{1}{R}である.

同様に\frac{|z-a|}{R}\rangle 1では,

|c_n(z-a)^n|\rangle M^nとなるnと定数M>1が存在する.

この時M^n\to \infty ,|c_n(z-a)^n|\to\inftyとなり,ベキ級数は発散する.

 

同様な手続きをとって"ダランベールの公式"も証明される.

 

↓参考文献として小寺平治先生の"テキスト複素解析"を参照した.

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wikipediaのリンクも載せておきます.

コーシー–アダマールの定理 - Wikipedia

ダランベールの収束判定法 - Wikipedia